スポンサーリンク
乳がんに乳酸菌は効くのか?
乳がんとは
日本人女性の乳がん罹患数は1975年には約1万人だったのに、2011年では8万人以上になっています。
大腸がんと並んで急増しているのがグラフを見るとよくわかります。
http://www.mmjp.or.jp/kawakami-clinic/data/rikansuii11f-1.gif
http://www.v-next.jp/contents_01.htm
乳がんには、女性ホルモン(エストロゲン)が関わっています。
エストロゲンの分泌される期間が長いと乳がんのリスクが高まります。
現代の女性のライフスタイルや脂肪を多くとる食生活などの影響で、エストロゲンに長く、多くさらされてしまう状態になっています。
乳がんはエストロゲンが深く関係していると言われています。
アメリカ産牛肉(オーストラリア産やカナダ産も)に使われている成長ホルモン剤にエストロゲンが残留しており、それが乳がんの増加につながっているという見解もあります。
http://www.seikatsuclub.coop/item/taberu/knowledge.html
肉牛を短期間で効率よく肥育するための成長ホルモン剤。
その食肉への残留濃度と、子宮体がんなどのホルモン依存性がん発生数の増加が無関係ではないとする論文が「日本癌治療学会」などで2009年に発表されました。
アメリカ産牛肉と国産牛肉の成長ホルモン残留濃度を比較した結果、アメリカ産には国産の600倍もの濃度の成長ホルモンの残留が判明。
調査に参加した医師のひとりで北海道大学遺伝子病制御研究所客員研究員の半田康さんは「やはり国産を選択するのが賢明。日本とアメリカの牛肉消費傾向からエストロゲン高濃度の牛肉の摂取と、子宮体がんや乳がんなどのホルモン依存性がんの発生増加の関連性が考えられる」と話しています。
「予防原則」の観点から考えても、スーパーで買う時は国産牛肉を買い、ハンバーガーなどは食べないようにしたほうが賢いですよね。
乳がんと乳酸菌
乳がんと乳酸菌というお話になると有名なのが「ヤクルト」が出した実験です。
自社の製品「ヤクルト」に含まれている乳酸菌シロタ株が乳がんの発症を抑えたというものです。
http://www.sankei.com/life/news/131011/lif1310110023-n1.html
シロタ株の摂取頻度が「週4回以上」と「週4回未満」で比較した場合、4回以上摂取した女性は乳がん発症リスクが35%低いことが分かった。
直接的な作用はまだ解明されていないが、ヤクルト本社中央研究所食品研究部の狩野光芳主任研究員は「良い腸内フローラ(腸内細菌の群集)を形成し、免疫力を高めることで、乳がんの予防につながるのではないか」としている。
この報告は自社製品の実験結果ということで注意して見なければいけないのですが、そういった僕の思惑をドンピシャリでわかりやすく解説してくださっている獣医さんのブログがありましたので抜粋とともに紹介します。
http://blog.livedoor.jp/sho_kotsu/archives/30637676.html
1.情報元は信頼できるか?
2.研究結果を出した所が、特定のポジションに立っていないか?
この結果を発表したのはヤクルトである。
言わずと知れた乳酸菌飲料の大手会社だ。
その研究は、当然ヤクルト製品の売上を伸ばすための研究である。
その研究が企業からの研究費を使って実施されている以上、「結果ありきの研究であった」可能性も頭に留めておくべきだろう。
さすがに結果の捏造はしないとは思うが、「都合のいい結果だけ強調している」くらいのバイアスはかかっている可能性がある。
3.因果関係なのか相関関係なのか?・・・重要!!
4.効果が確かめられたのは、実験動物レベルかヒトなのか?
5.効果が確認されたのは、成分なのか食べ物そのものなのか?
この5つの視点は、こういった科学的な実験と呼ばれるものの真偽を判断するのにとても役立つと思います。
ま、個人的な意見としては「ヤクルト」にはシロタ株以外にもいろんなものが入っているので遠慮しておきたいです。
下に紹介しているサイトの管理人さんが「シロタ株がそんなに効果があるのだったら水に入れて売ってくれ。」とおっしゃっていますが、僕もその意見には賛成です。
http://plaza.rakuten.co.jp/nomoishiho/diary/201410160001/
品名 特徴 原材料
ヤクルト 1本(65ml)にシロタ株150億個 ぶどう糖果糖液糖、砂糖、脱脂粉乳、香料
ヤクルカロリーハーフ 1本(65ml)にシロタ株150億個 ぶどう糖果糖液糖、脱脂粉乳、還元水あめ、安定剤(大豆多糖類)、ビタミンC、香料、甘味料
ヤクルト400 1本(80ml)にシロタ株400億個 ぶどう糖果糖液糖、砂糖、脱脂粉乳、香料
ヤクルト400LT 1本(80ml)にシロタ株400億個 砂糖、脱脂粉乳、果糖、ぶどう糖果糖液糖、安定剤(大豆多糖類)、香料、甘味料(スクラロース)
ただ、僕は乳酸菌(無添加)の効果を基本的に信じてるので、乳がんの予防・治療に効果はあると思っています。
乳酸菌(無添加)が腸内環境を良くして、腸内環境がよくなることで免疫力が高まる・正常になる効果はあるという考え方です(腸には免疫機能の60%が集まっているため)。
まとめ
乳がんは近年激増しているガンの一つです。
ここ40年ぐらいで8倍になったことを考えると、やはり輸入牛肉に残留しているエストロゲンの影響も考えないわけにはいかないと思います。
乳酸菌を摂取して、腸内環境を正常に保って、免疫力を高めることも大切ですが、それ以外の「食」に関しても、いろんな視点をもって”できるかぎり”まともな食べ物を食べるように努力することが必要です。
スポンサーリンク
乳がんに乳酸菌は効果があるか?関連ページ
- 乳酸菌の効果の検証。
- 今回は乳酸菌の効果をある論文に沿ってご紹介します。その論文では「乳酸菌は死んでていい」という主張がされています。
- 下痢には乳酸菌が効くか?
- 下痢の原因は様々ですが、乳酸菌は下痢に対して効果はあるのでしょうか?最新の知見を取り入れながら考察いたします。
- ガンの治療に乳酸菌(免疫力アップ)もプラス。
- ガンは様々な要因が絡み合って発生すると言われており、原因がハッキリしません。ですから、できる限り・考えつく限りの対策をしなければなりません(変な治療法は別ですよ)。そして、その一環(メイン?)として免疫力アップが挙げられます。で、免疫力アップと言えば乳酸菌ではないでしょうか?
- 大腸がんと腸内細菌叢と乳酸菌
- 今回は大腸がんの治療・予防にどのようにして乳酸菌が力を発揮するのかを調べて、考察してみました。
- 前立腺がんと乳酸菌について。
- 今回は前立腺がんと乳酸菌について調べ、考察してみました。前立腺がんは2015年には胃がんを抜いて男性のがん罹患数トップに立つと言われています。
- 肺がんと乳酸菌について。
- 肺がんと乳酸菌について調べ考察してみました。
- 胃がんに乳酸菌は効くか?
- 胃がんと乳酸菌の関係について、現実的な問題もしっかりと認識しながら考察しました。あの乳酸菌が効くなんていう部分ばかりを見ていても、実際の効果は得られないことが多いです。部分的な視点と全体的な視点のバランスが大切です。
- 肝臓がんと乳酸菌について。
- 肝臓がんに対して乳酸菌は効果を発揮できるのか、調べて検討しました。
- 潰瘍性大腸炎の治療の助けに乳酸菌
- 潰瘍性大腸炎は原因がよくわかっていませんが、腸内環境を良くすることで免疫機能が正常に働くことを期待して乳酸菌が勧められます。果たして、乳酸菌は潰瘍性大腸炎の改善に大きな役割を果たせるのでしょうか?
- 過敏性腸症候群の改善策のひとつに乳酸菌
- 過敏性腸症候群に乳酸菌は効果があるのでしょうか?過敏性腸症候群がどういったものなのかというところから考えていきます。
- アレルギー性蕁麻疹の改善に乳酸菌!
- 今回は蕁麻疹に乳酸菌が効果があるのか調べて考察してみました。蕁麻疹はまだわからないことばかりのようですが、アレルギー性蕁麻疹には乳酸菌の整腸作用が症状の緩和に期待できそうです。
- 食物アレルギーの改善にも【乳酸菌】
- 今回は食物アレルギーの改善にも乳酸菌が効果があるのか調べ考察してみました。調べていく過程で国立成育医療センターというところから出ている、良質の論文を見つけましたのでそちらもぜひ読んでいただくと、これからの生活の質がグッと上がると思います。
- 関節リウマチに乳酸菌は効果がある?
- 今回は自己免疫疾患の一つと言われている関節リウマチに関して調べてみました。強い炎症の症状が出て、いずれは関節が燃え尽きてしまうこともある病気です。早い対処が必要です。
- 円形脱毛症の改善に【乳酸菌】が効く理由!
- 円形脱毛症は原因がわかっていない病気の一つですが、最近では自己免疫疾患が大きく関わっているのはでないかと言われています。免疫が自分の毛根を異物とみなして攻撃してしまうのです。ということは、その免疫系を正常化するために乳酸菌が活躍してくれそうです。
- クローン病を乳酸菌で改善!
- 難病指定されているクローン病に乳酸菌が効果があるのか調べてみました。治療に一切ステロイドは使わないというユニークな先生のホームページも発見しましたので紹介いたします。
- バセドウ病の改善に乳酸菌がオススメ!
- バセドウ病は自己免疫疾患の一つです。ならば、免疫系を整えることで症状の改善が期待できるのではないでしょうか?そして、免疫系を整えると言えば乳酸菌です!
- 全身性エリテマトーデスに乳酸菌が効く理由。
- 全身性エリマトーデスは自己免疫疾患のひとつです。自己免疫疾患は免疫機能がおかしくなっているので、免疫機能を正常化すれば症状も改善するでしょう。そして、免疫機能が集中しているのが腸で、腸内環境を改善するのが乳酸菌ということです。
- 糖尿病と乳酸菌について。
- 糖尿病に対して乳酸菌が効果的かどうか、論文などを調べ考察しました。
- 乳酸菌と高血圧について。
- 高血圧の改善に乳酸菌が効果的か調べ検討しました。
- 脂質異常症と乳酸菌について。
- 脂質異常症に乳酸菌の摂取が効果を発揮するか、調べて考察しました。
- 痛風と乳酸菌について。
- 痛風に乳酸菌が効果的か調べて、検討しました。
- 乳酸菌とダイエットについて。
- 乳酸菌とダイエットについての関係を調べ考察いたしましたのでご報告します。
- 乳酸菌と認知症について。
- 認知症に乳酸菌は効果的か調べ考察しました。